2010年 05月 01日
今日は何の日
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今からちょうど一年前の2009年5月1日
ちーの助は緊急入院しました。
私たちは去年の4月、静岡県焼津市から今住んでいる川越市に引っ越しました。
ここは十年以上も人が住んでおらず家も庭も荒れ放題だったので
二ヶ月ほど前から少しずつ片付けをしに通ってきていました。
数日間二人とも泊まりがけで焼津の家を空けることもあったので
その間はちーの助の食事の世話を友人に頼んで様子を見てもらっていました。
何度目かの川越泊まりの時、その友人から
水をやたら飲むしおしっこも異様に多いけど大丈夫かなあ...
という電話がありました。
焼津の家にいる時は荷造りに忙しく構ってやれず
突然二人ともどこかへ行ってしまい何度もひとりぼっちにされるので
どんどんストレスが溜まっていってしまったようです。
それでもその時は引っ越し前後のドタバタの時期が過ぎて落ち着けば
元に戻るだろうぐらいにしか考えていませんでした。
引っ越しから数日が過ぎ
私たちは少しずつ新しい生活のペースをつかみ始めていましたが
ちーの助は元に戻るどころか見る見るうちに痩せて元気もなくなっていきました。
以前は太いしっぽをピンと立ててのしのしと歩いていたのに
今ではすっかり細くなったしっぽを力なく垂れて床を引きずるようになり
まるで老猫のように動きは鈍く目力もなくなってしまったのです。
おかしいと思いながらも食欲だけはあるのでしばらく様子を見ていたのですが
一向に良くならずさらにガリガリに痩せてどんどん生気が失せて行くようなので
私たちはちーの助を動物病院に連れて行くことを決意しました。
ちーの助は焼津にいた頃から病院が大っきらいだったので
できれば連れて行きたくなかったのですが...
獣医さんは症状を聞きちーの助の背中を少し撫でただけで
「これは糖尿病ですね。」と一言。
「は?」耳を疑う私たち。
「犬や猫はストレスから糖尿病になってしまうことが多いんですよ。皮膚に弾力がないし脱水症状を起こしているようです。非常に危険な状態で点滴入院させる必要があるかも知れません。」
検査の結果ちーの助は立派な糖尿病患者でした。
思い返せば忙しくてちーの助を構ってやれなかった頃
私たちはせめて欲しがるものは与えてやろうと
ラーメンのお裾分けをしたりマヨネーズを舐めさせたりしていました。
まるでちーの助の病気をわざわざ悪化させていたようなものです。
とりあえず点滴で異常に高い血糖値を下げるために二泊三日の入院ということで
ちーの助を預けて家に帰った私たちは
どこの部屋にもちーの助が居ない寂しさと
自分たちの都合で辛い思いをさせておきながら
ちーの助の発していたSOSに気づいてやれなかったことへの自責の念でやりきれず
焼鳥屋に走りヤケ酒をあおったのでした。
入院中のちーの助を見舞いに行くと
ちーの助君は大人しくて治療も嫌がらず手が掛からないと褒められました。
理想の入院患者だと私たちも頭を撫でて褒めてやりましたが
ちーの助はちっとも嬉しくなさそうで
どうしておいらをこんなところへ置いていくんだと上目遣いで抗議していました。
私たちにとっても辛くて長い三日間が過ぎ
ちーの助はまた我が家に帰って来ることができました。
けれどもそれからが大変でした。
生命の危機は脱したもののまだまだ血糖値は高く
食事療法とインシュリン注射を続けなければなりません。
いつも与えていたドライフードは糖尿病治療用ものに変え
自宅で朝と晩の二回ちーの助を膝に乗せて相方が注射を打ち
トイレをしそうな気配を感じると追い回してスチロールトレーにおしっこを受け
試験紙で簡易検査をする毎日が続きました。
ドライフードはロイヤルカナンの「糖コントロール」というものでしたが
定められた量では食べ足りなかったらしく
またその味が気に入ってしまったせいもあるかもしれませんが
ちーの助は執拗におかわりををねだるようになり
夜中に袋を食い破って盗み食いしていたこともありました。
見つかってギクリと振り返った顔がまるで餓鬼のようで恐怖さえ覚え
こんな意地汚い子ではなかったのに...と悲しくなりました。
インシュリン注射に関してはちーの助はびっくりするほど協力的でした。
相方が注射器の用意をしていると自分から近寄って来て
素直に抱き上げられて打ち易い体勢をとってくれるようになりました。
どうも注射を打ったあとは調子が良くなるような気がする...
そんな風に感じていたのかも知れません。
その後行方不明になったりケンカでケガをしたりと紆余曲折はありましたが
ちーの助は少しずつ元気になっていきました。
体調がいいように見えても血糖値はなかなか下がりませんでしたが
今年の一月頃から注射を打たなくても糖が全く検出されない日が続くようになり
その後も定期的に検査していますが一度も糖の反応が出たことはありません。
病院に連れて行くだけでストレスで血糖値が跳ね上がってしまうようなので
獣医さんのお墨付きは頂いていないのですが
完治したと言ってもいいのではないかと思っています。
今ではあの頃のことが夢だったのかと思うくらい元気で
お腹を見せて幸せいっぱいのゴキゲンな顔で甘え
私たちを和ませてくれています。
h
by hachi-jya8
| 2010-05-01 00:19
| 猫
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Comments(2)
ハチさん こんばんは!何度もコメントしちゃいますが・・
糖尿病と知り、こちらの記事を読みました。
大変だったのですね。
今は、完治されたみたいで本当に良かったです。
ニャンコも人間もストレスが原因で病気になってしまう事が
実に多いですね。まったくのストレスゼロもそれは
それでボケちゃいますけど・・・
適度なくらいが、ちょうどいいんですね。ちーの助君にしたら
近所の白猫が、その対象でしょうか?!
病を克服した男の子なので、ちゃん付けではなく「ちーの助君」を呼ばせていただきます(笑)
糖尿病と知り、こちらの記事を読みました。
大変だったのですね。
今は、完治されたみたいで本当に良かったです。
ニャンコも人間もストレスが原因で病気になってしまう事が
実に多いですね。まったくのストレスゼロもそれは
それでボケちゃいますけど・・・
適度なくらいが、ちょうどいいんですね。ちーの助君にしたら
近所の白猫が、その対象でしょうか?!
病を克服した男の子なので、ちゃん付けではなく「ちーの助君」を呼ばせていただきます(笑)
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Commented
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hachi-jya8 at 2010-05-13 07:19
ありがとうございます!
前の記事にも戻ってきてコメントいただけるなんて感激です。
おっしゃる通りケンカがいい刺激になってると思います。
ただ他のネコとのケンカで何度か重傷を負ったことがあるので
心配で柵を強化したり止めに入ったりといろいろ苦労しています。
ヤンキーの息子を持った親のようなもんでしょうか . . . . . 。
前の記事にも戻ってきてコメントいただけるなんて感激です。
おっしゃる通りケンカがいい刺激になってると思います。
ただ他のネコとのケンカで何度か重傷を負ったことがあるので
心配で柵を強化したり止めに入ったりといろいろ苦労しています。
ヤンキーの息子を持った親のようなもんでしょうか . . . . . 。